とっても竜な気分 ♪野望の銀輪!

29年来の相棒チタンロード TiG Titania OZ-R011を駆る物好きの次なる野望は?!

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シートポストの太さのはなし。

どうも たうです。

 

この辺境ブログでも「アクセス解析」なんてものを時々見るわけですが
「シートポスト 27.0」「シートポスト 26.8」というキーワードで見つけられて
わざわざ足を運んでくださる方が少なからずいらっしゃいます。
どうやら、選択肢の少ない27.0㎜のシートポストを
選択肢の比較的多い26.8㎜で代用できないのか?!とお考えになって
調べているうちに私の失敗話にたどり着くようです(照)

 

一先ずこれを見て頂きたい。

www.riteway-jp.comこれは サイズラインナップが豊富で入手性も良く安価で救世主的存在の
「BBB スカイスクレイパー」というシートポストです。
見れば分かる様にサイズラインナップはほぼ「0・2㎜刻み」であります。
これはつまり「コンマ刻みで必要だから」あるわけで結論から言うと

「何もせずに26.8㎜用のポストを27.0㎜のフレームには使えない」

ということです。

 

あ、終わっちゃった…汗
でも続けます!

今のロードの主流は「丸」なら27.2㎜ですね。これも怪しくなってきましたが…
でもここで注目してほしいのは「シートポストの太さ」ではなく
そのシートポストが入る「シートチューブの太さ」なのです。

パイプと言うものは外側の大きさ「外径」と内側の大きさ「内径」
外と内との寸法の差がそのパイプの金属部分厚み「肉厚」と呼ばれる部分で
外径ー内径 で出た数字を半分にしたものが肉厚になります。
同じ太さでも、この肉厚が厚いと丈夫なパイプになります。
丈夫なパイプは当然、その分重さが重くなります。

さてここに「27.2㎜」用のシートポストが一本あります。
Aのフレームはシートチューブの太さが28.6㎜あります。
Bのフレームはシートチューブの太さが31.8㎜あります。

どちらも27.2㎜のシートチューブが入る様に出来ています。
すると、Aのパイプの肉厚は0.7㎜、Bのパイプの肉厚は2.3㎜という事になります。

厚みが0.7㎜と2.3㎜のパイプを比べたら、見た目で明らかにどっちが丈夫かは
一目瞭然だと思います。
定規で縦にパイプを殴るのを想像してください。
0.7㎜と2.3㎜、どっちが簡単にへこんでしまうでしょうか?(ぞわ~)

ここでAと同じ28.6㎜の太さのパイプで肉厚が2.3㎜のCというフレームが登場。
このフレームには24.0㎜用のシートポストが入ります。

外からの見た目ではAとCのフレームは同じパイプに見えますが
AよりもCのフレームの方がはるかに丈夫です。
ですが、その為にシートポストのサイズを変える必要があったわけです。

ここでは「定規で殴ったら」と言う目線で丈夫さを表現しましたが
実際にはもっと複雑な関係性を全部は説明しません。

要はフレームに使うパイプのサイズは
「いろいろな都合があって決められている」という事なんです。

 
で、シートポストというのは
その都合によって決められたパイプを
今度は乗る人の体に合わせて調整できるように仕方なく
途中からぶった切ってしまって、伸び縮みする仕組みを作るために
パイプの内側に入るギリギリの太さの別のパイプにサドルを取り付けた
そういう存在なのです。

乗り手の重さのほとんどがかかって丈夫さが必要な場所なのに
乗り手の都合でぶった切られちゃうのに、丈夫さは下さいね!みたいな。
しかも調整できるように動かないとダメなわけです。
動いちゃダメなのに、都合次第では動いてね♪ ってことです。

この二つの矛盾した状態をギリギリで実現できる寸法と言うのが
売られているシートポストの「対応サイズ」なわけです。

なのでフレームが「27.2㎜のシートポスト使ってね♪」と言っていれば
「27.2㎜用」というシートポストがそれ以上でもそれ以下でもなく「それ」なのです。

たしかに27.2㎜の所に「27.0㎜用」「26.8㎜用」のシートポストは入ります。
入っても、体重を支えられるほど力はありません。

すき間が大きすぎるからです。

伸び縮みさせなくて良いなら
シートチューブを上に伸ばして直接サドルを付けたいのです。
(カーボンフレームにはそういうのありますよね?その不便さもご存知の通り)

「動いて、かつ動かない」を実現できる寸法のギリギリが
「0.2㎜」という数字に表れているのです。

この数字は「円の直径」での数字なので、パイプ同士の隙間でいえば
「0.1㎜」のすき間が空いているわけです。

ここで最初にみたBBBのシートポストのサイズラインナップを思い出してください。
「0.2㎜刻み」でサイズがそろっているはずです。

シートチューブのサイズがいろいろな都合で変わります。
外側のサイズが28.6㎜のシートチューブ
軽量化や、強度を出すためなどの「それぞれのフレームの都合」で
内側の寸法が変わります。
その「都合」に合わせる為にたくさんのサイズのシートポストが
必要になってくるわけです。

 

シートポストを実際に採寸してみると、メーカーや素材でばらつきがありますが
「27.2㎜用」となっているシートポストでだいたい「27.0~27.1㎜」
「27.0㎜用」で「26.8~26.9㎜」位な感じだと思います。

なのでサイズ不明のシートポストを採寸して0.1㎜~0.2㎜の寸法が
だいたいの対応寸法だと考えて良いと思います。
あとは実際にフレームに入れてみて「動いて」「動かないか」確かめて下さい。
くれぐれもいきなり力任せにぶち込んで「抜けない」なんてことにならない様に
少し入れて少し戻すを繰り返しながら、硬さ加減を用心深く確かめて下さいね。
油分なしで少し硬いけどグリスが入ればまぁまぁ動く位がちょうどいいと思ってます。
ママチャリみたいにスコスコ動くのはあとで動いたり異音が出たりするような
気がします。ま、そのへんは個人の好みもあるでしょうからお好きに。

あ、あとこれは経験上ですが
「刻印されてる数字は信じるな」と言っておきます。
あと太さを測るときは上、中、下と3か所測って様子見てください。

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